阿吽ブログ

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りゅうちぇるのタトゥー騒動から考えられる日本のぶんかについて|1人1人が自由に過ごすのが一番。

りゅうちぇるのタトゥー騒動にかなりの衝撃を受けていた阿吽です。

グーグルアドセンス合格後に公開しようと温めていたのですが、中々受からないので公開します。


そんなに話題になるようなトピックではないと思います。でも、これだけ騒がれるのは日本の文化が原因にあるでしょう。

話題になったタトゥーについて、各国のタトゥー文化を比較しながら考えていきましょう。



りゅうちぇる
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入れ墨とは?

針・刃物・骨片などで皮膚に傷をつけ、その傷に墨汁・朱・酸化鉄などの色素を入れ着色し、文様・文字・絵柄などを描く手法、および、その手法を使って描かれたものです。(Wikipedia参照)

入れ墨の起源

アルプスの氷河から発見された5300年前のアイスマンの体に、入れ墨のような文様が見つかっているのが最古です。また、2500年前のアルタイ王女のミイラに残されているため古くからの伝統のようです。

入れ墨の呼び名

紋身(もんしん)
倶利迦羅紋々(くりからもんもん)
紋々(もんもん)
彫り物(ほりもの)
タトゥー
刺青

入れ墨の目的

入れ墨を入れる目的も様々あるようです。日本人が思い描くイメージとはかけ離れたものが多くあります。

個体識別

容易に消えない特性があることから、身分・所属などを示す個体識別の手段として用いられています。有名な例では、アウシュビッツなどの強制収容所に収容された人々は腕に収容者番号を入れ墨にされていました。また、出漁中に事故に遭う可能性のある漁師が、身元判定のために入れ墨するケースもあります。

刑罰

古代中国にあった五刑の一つである墨と藝に遡ります。墨刑は額に文字を刻んで墨をすり込むもので、最も軽い刑でした。

ファッション

ヒッピー文化(愛と自然と平和とセックスと自由を主張)に取り入られ成長し、各国の各世代に広まっていきます。近年では反社会性の面だけではなく、愛する対象との同一化や憧れの対象との同一化を図るための自己表現という一面も兼ね備えています

美容用途

針の深度を浅くして、眉や唇に施すアートメイク・タトゥー(数年で消えるもの)や、植物性の染料を用いて手に模様を描く(染料なので消える)といった、消える入れ墨も存在します。

組織帰属の証

反社会的な組織の構成員の多くが社会からの離脱と帰属組織への忠誠を誓うため入れ墨を入れています。日本的イメージは主にこの部分です。メディアを介してのイメージ操作が行われているともいえます。

医療用途

緊急時に自己の持病やアレルギー障害など、目視では判断できない異常を医療関係者に伝達するために入れ墨をします。また、家庭内暴力や暴行、自傷の傷跡を隠すためのタトゥーもあります。

入れ墨とタトゥーの違いは?

違いはありません。どちらも同じ意味です。

ただ、日本的な和彫りは入れ墨(刺青)、西洋的な洋彫りはタトゥー、と使い分ける人が多いだけで、本質的にはどちらも同じです。和彫りには機会彫りもあり、洋彫りには手彫りもあります。つまり、呼び方は人それぞれのイメージからきています。

日本の入れ墨に対しての社会的見解

それでは、日本の入れ墨に対するスタンスをまとめていきます。

間接的な法的規制

入れ墨を入れた者は公衆浴場法で定められた浴場を除いた入浴施設や遊園地、プール、海水浴場、ジム、ゴルフ場などへの入場を断られることがある。これは過去に暴力団員が入れ墨を威勢を示す手段として用いてきたことによる。施設管理者に逆らった場合は建造物侵入罪(刑法130条前段)

入れ墨をした者が退場を求められても従わなかった場合は不退去罪(刑法130条後段)

しかし近年は、外国人観光客も多く存在するため入場を規制しない施設も増加傾向です。

司法当局の見解

入れ墨の有無を当人の社会的スタンスを示す明確な指標として認識しており、逮捕された者は留置施設において入れ墨の有無確認とその写真を撮影されます。

雇用への影響

就職採用に当たり身体検査のある企業への就職には制限があります。コンプライアンスの観点から解雇となるケースも存在します。

スポーツ業界の見解

柔道、Jリーグプロ野球、プロボクシングは、入れ墨を許可していません。その他にもアカデミー生徒の入れ墨を固く禁じるスポーツは多くあるでしょう。

韓国の入れ墨

法律

タトゥーは医療行為という法的判断があり、医療免許を持たないタトゥーアーティストは違法となります。

雇用

面積の多い刺青が入っている場合、軍隊に入ることを拒否されます。そして入軍に拒否されると一般企業に入社することが難しくなります。

一般のイメージ

日本と同様で入れ墨は反社会的の象徴であるという見解が強く、銭湯には張り紙がしてあるそうです。入れ墨への社会的見解は日本と等しいです。

アメリカの入れ墨

法律(州によって異なる)

タトゥーアーティストは認可団体の講習を受講し、各州のライセンス認可を受ければ合法的に施術可能です。

雇用

近年、就職に対して制限が増えている傾向があり、警察や海兵隊ではユニフォームで隠れない部分のタトゥーを禁止しました。

一般のイメージ

日本や韓国と比べると比較的オープンでカジュアルだが、特にホワイトカラーには保守的な人が多く、タトゥーに対する反発心を持っている人も多いです。

中国の入れ墨

法律

公的に刺青が禁止されています。マスコミは2018年1月、刺青・タトゥーの入った芸能人は取り上げない方針を打ち出しました。ただ、オープンな大会やショップは存在しており、逮捕者は出ていないようです。

雇用

軍隊・警察・公務員には雇用されません。また、デスクワーク中心の一般企業への就職も困難のようです。

一般のイメージ

日本や韓国と同様にイメージは良くない一方で、入れ墨がある人々の中では愛好家が多く存在するようです。

イギリスの入れ墨

法律

タトゥーアーティストは、開業する地方自治体に登録を行う必要があります。また店の衛星管理や設備、予防接種について定期的なチェックを受ける必要があり、他国と比べると高水準の衛星環境です。

雇用

上級階級や中級階級の人はタトゥーをいれる傾向はありませんが、労働階級ではタトゥーを入れることは広く受け入れられています。

一般のイメージ

イギリスを筆頭に、ヨーロッパの多くの国々ではタトゥーはタブー視されていません。中でもロンドンでは、世界最大のタトゥーコンペティション「LONDON TATTOO CONPETION」が開かれるなど、かなりメジャーな文化です。

まとめ

入れ墨はタブーという国が多い現状です。自由と思われているアメリカでさえ、保守的なホワイトカラーには受け入れられていません。特に日本において入れ墨は、過去に刑罰になっていた点や法律で禁止されていた点を考えるとタブー視されるのは致し方のない状況でしょう。


しかし今回話題となったのは、入れ墨をタブー視する人を差別しようとするSNS上での動きです。「入れ墨はファッションでしょ!」と思う人もいれば、良くない印象を持つ人がいるのは当たり前です。それをどうこう言い合うのはお門違いに思えるのです。

りゅうちぇるツイッターで「自分の体を使って変えていきたい」と述べています。確かに海外に比べて日本は厳しい規制・見解があるのは事実です。これは見た目で人を判断してるというわけではなく、歴史的文化によるものが大きいと思います。全身入れ墨が入ってる人でも成果を上げている人も多くいます。だから、それをどうこう言わないことが一番だと思います。