TEDで2番目に多く再生されているスピーチ|エイミーカディ「ボディーランゲージが人を作る」
今回はTEDスピーチの中で2番目に多く再生されている人気スピーチ「ボディーランゲージが人を作る」を紹介します。1番多く再生されているスピーチ紹介は、過去記事を参照してください。
- エイミーカディとは?
- 「ボディーランゲージが人を作る」
- ボディーランゲージの効果と人へ及ぼす影響
- 非言語的な力や支配の表現について
- 力に関して人は、相手の非言語行動を補完しようとする
- ボディーランゲージは自分自身に対しても影響を及ぼす
- まとめ
エイミーカディとは?
アメリカの社会心理学者で、2012年のTEDスピーチが総再生回数2位と有名です。
2014年には世界経済フォーラムにYGL(Young Global Leader)として参加しました。
また2017年にはBBCが選ぶ「100 Women」の1人に選ばれるなど世界的に活躍しています。
「ボディーランゲージが人を作る」
エイミー・カディ : ボディランゲージが人を作る | TED Talk:embed:cite]
このスピーチはボディーランゲージ=非言語行動を2分間変えるだけで人生を変えられるよ!という結論を軸に、4つのトピックに分けられて説明しています。
・ボディーランゲージの効果と人への影響
・非言語的な力や支配の表現について
・非言語行動が自分自身に対して影響を及ぼすことについて
・まとめ
動画が21分と長めなので、忙しく働いている皆さんにも共有したいので要約したいと思います!
ボディーランゲージの効果と人へ及ぼす影響
ボディーランゲージ=非言語行動は、人を判断する大きな要因の一つです。特に他人のボディーランゲージには目を惹かれます。ウィンクや握手、蔑んだ視線など、相手のボディーランゲージは自分に何を伝えようとしているのか無意識に考えてしまいます。
人は、大まかな判断や予測をボディーランゲージによって行う
ボディーランゲージによって、その人が何を思っているのか、どういう感情なのか読み取ってしまうのです。
その判断が人生において大きな意味を持つ場面であってもです。誰を採用し誰を昇進させ、誰をデートに誘うかなど、そういった判断をボディーランゲージによって左右しかねないということです。
だから、今の自分の体がどうなっているか確認してみて下さい。体を小さく縮めているかもしれないし、脚を組んでいるかもしれません。それを変えることで人生をも変えることができる可能性があるということです。
非言語的な力や支配の表現について
非言語的な力や支配の表現については、人間も動物も同様の表現を行います。それは体を広げ自分を大きく見せ体を伸ばし、広い空間を占めようとすることです。
力を持った人が絶えず行う場合と力を感じる瞬間に行う場合があります。陸上選手が1位でゴールテープを切ると、手を広げ天を仰ぐのはそのためです。
例
ジェシカ・トレーシーの研究です。目の見える人と生まれつき盲目の人を対象にして実験を行いました。自分が無力or勝利を感じた時にどういったポーズを取るかというものです。
結果はどちらも同じポーズをとりました。勝利を感じた時は、腕をVの字に突き上げ顎をやや前に突き出します。無力を感じた時は、縮こまり体を丸め小さくなります。
力に関して人は、相手の非言語行動を補完しようとする
すごく力を持った人と一緒にいるとき、私たちは体を小さくします。
教室でリーダー格の人が、体を広げ堂々としその場を支配しようとしているのに対して、萎縮して教室に入り、席に座って縮こまっている人もいます。
特に男性よりも女性のほうがこういった姿勢をとりがちという研究があります。
MBAの生徒で元々同じくらいの資質があっても男女で成績に差が付いてしまうことが多いそうです。MBAでは、授業にどれだけ積極的に参加しているかという点が評価の重要要素です(成績の半分は授業中の発言)。萎縮してしまい体を縮こめ授業に参加できていないのです。
そこでエイミーは消極的な生徒も積極的な生徒を真似たら、もっと積極的に参加できるのでは?と考えました。それが次の章です。
ボディーランゲージは自分自身に対しても影響を及ぼす
他人が自分をどう思い、どう感じるのかは非言語行動による部分が大きいです。それに加えて、自分で自分のことをどう思いどう感じるかも非言語行動に大きく依存するのです。
私たちは楽しい時に笑います。でも、割り箸を口に挟んで無理に笑顔を作っても楽しい気持ちになります。力に溢れたフリをするだけでも、力強く感じるものなのです。
心が体に変化を及ぼすのは当然で、体もまた心に変化を及ぼします。この心とは、思考や感覚を生み出すある種の生理的現象です。
→非言語行動は他人がどう見るかだけでなく、自分で自分のことどう思い、どう感じるかも決めます。
つまり、表面的なレベルでの体が心を作りうるのと同様に、役割の変化もまた同様の効果を持つということです。
実験
2分間無力なポーズを取るグループと力強いポーズを取るグループに分かれてもらい、そのあとギャンブルをするかしないかを実験しました。どっちのポーズをとるか、そのあと何をするかは指示せずに行いました。
結果は、無力なポーズを取った60%の人がギャンブルをして、力強いポーズを取った86%の人がギャンブルをしました。
テストステロンは前者が10%の減少、後者が20%の増加でした。
コルチゾールは前者が15%の増加に対し後者は25%減少でした。
→つまり、力強いポーズを取り続けると支配性ホルモンのテストステロンが上昇し、ストレス性ホルモンのコルチゾールが減少することで、心の面でも強気の姿勢になるということです。
例1
霊長類の群れにおいて、ある個体が突然ボスの役割を引き継ぐことになった時、数日以内に支配性のホルモンであるテストステロンの値が大きく上昇し、ストレス性のホルモンであるコルチゾールが大きく下がります。
まとめ
結論としては、ボディーランゲージを意識的に変えることで人生を変えることができるということです。
緊張する大事な場面の前に、力強いポーズを取ることで、気持ちも力強くなり余裕ができます。明日からたくさん、力強いポーズを取るようにしましょう。
最初は騙されたと思って試してみることです。試すことにデメリットはありません。試してみるだけでいいんです!