第9回高校生RAP選手権、各試合バースとビート紹介|伝説の決勝戦!
今回は、2016年4月2日に大阪南港ATC HALLで行われた“第9回高校生RAP選手権”についての記事になります。
大会初となるフィメールラッパー対決や天才・Lick-Gが注目された大会です。
そんな大会を制したのは、フリースタイルダンジョン2代目モンスターの“裂固”
初出場にして初優勝という栄光を手にします。
Lick-G vs 裂固の決勝戦は、大会の中でもベスト3に入る戦いだったのでないでしょうか。
前回大会の記事はこちら↓
(近日公開予定)
次回大会の記事はこちら↓
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一回戦
APELIL vs ○Lick-G
ビート:Yesterday/Black Eyed Peas
Lick-G「ラップ下手なのは、まじで昨日にしてくれ、今日はウソつく日じゃないぜ」
Lick-G「効いとけバタフライナイフ、より危ないマイク扱い、まるでスターウォーズのパルパティン」
Lick-Gの巧みなスキルに対抗して、APELILもフローやバイブスで応戦。
ただ、Lick-Gの“エイプリルフール”のくだりや、固い韻に思わず審査員のR指定も笑ってしまう。
強すぎですわ笑
ILL-C vs 黒さき海斗
延長
ビート:You Can’t Stop The Prophet/Lebrun The Damaja
ILL-C「調子はどうだ?頭にきてんだ。1回戦からオカマふざけんな」「キノコ頭オシャレ目標?はきちがいちゃってるよ」
黒さき海斗「どうもキノコ頭です。よろしくお願いします!」「キノコってのは水が滴るところ、水が滴るいい男です、よろしくお願いします!」
黒さき海斗「バチバチでやりたいとか言って、全然こっち見ねえでやんの?」
〇黒さき海斗 vs ILL-C
ビート:Uptown Anthem/Naughty By Nature
黒さき海斗「楽しむよね延長戦も、やむをえないよね腱鞘炎も」「なんか中途半端、名前のついてないハンバーガー、そんな感覚、中途半端なんだな」
黒さき海斗「たしかに早口じゃないんですけど、早口の方がカッコいいんですよ!」
ILL-C「マジックマッシュルームみたいにさ、お空を飛びたいな!」
黒さき海斗が好きすぎる。
ギャグラップもそうなんですけど、普通にスキルが高いです。
ILL-Cは早口ラップではない新たなラップを披露。
しかし、黒さき海斗に早口の方がカッコいいとディスられ撃沈。
Rei©︎hi vs ちゃんみな
延長
ビート:Truffle Butter/Nicki Minaj
ReI©︎hI「対戦相手は今日がはじめまして、でも今日はこいつに恥かかすぜ」「練馬のヤンキーここじゃ一般人、関西ヒップホップヘッドバギー」
ちゃんみな「緊張しすぎて目泳いでる、私そういうのちゃんと見てるよ。大丈夫、優しいから、おねえさんちゃんと優しくするから」
ReI©︎hI「英語、日本語、韓国語、三国語のビッチまじでま○こ黒」
ちゃんみな「悪いけどマリヤさんよりうまいんだ私は」
○ちゃんみな vs Rei©︎hI
ビート:Who’s That Girl?/Eve
ReI©︎hI「英語上手くてもラップ下手、キックスよりも似合ってるぜ下駄」
ちゃんみな「歌だって歌えんだな、私は。これこ〜やってみろ〜って話だぁぁ〜」
ReI©︎hI「うちのラップがいけてない?じゃあ、この場で才能開花、I‘m a ファイター」
正直、今大会ベストバウトと言っても過言じゃありません。それくらい、白熱した戦いでした。
○写楽 vs DOPEMAN
ビート:My Cutie Pie/Lil Jon
写楽「俺が負けると思ってんだろ?俺が殺すからしっかり見とけ!」
DOPEMAN「始まったこいつ死のカウトダウン、はいバイバイヘイターファックファックファック」
写楽「頂くメーター、振り切る逆転弾、これやべえぜ100m」
とにかくDOPEMANがやばすぎました。
リリックに書き下ろせないくらいの自由奔放なフロー。
あそこまでオリジナルを貫けるのはすごい。
○Santa vs 三日月
ビート:Over/Drake
三日月「インパクト、これが服」
Santa「服をもらったお古?お前のラップインパクトないノーマル」
うーん。
どっちもビート負けしてしまい、スキルを発揮できていない印象。
でもSantaの韻の置き方は好きですね。
R’kuma vs ○裂固
ビート:X Gon’t Give It To Ya/DMX
R’kuma「大阪の地にここが沖縄、しっかりと見せていく言葉の力」
裂固「ここが落とし穴?ていうか俺の方が知ってるこいつの殺し方」「裂固スタート、からスパッと切るエキスパート」
R’kuma「描いいく絵、ならばこいつ以上、わかってる見てる俺のビジョン」
裂固「雰囲気を有意義に使うぜ」「客は消えろとっとと、オンボロ、見せろお前を落とすどん底、極上者」「今日はぶっちぎってやろうか鼻ピアス?」
W1NG vs G-YARD
延長
ビート:Deep Cover/Dr.Dre and Snoop Dogg
G-YARD「高笑いとか言ってるけど、この場所で俺には敵わない」「スキニのオカマやろう!B-boyはルーズが基本だろう?」
W1NG「お前にはどこにも全く何にも無いから気持ちがないから寝ときなさい」
G-YARD「まくし立てる?時点で格下です。俺はスキルで各地上げる!」「こいつ口だけ自信過剰、俺を前にしてビビんなよ!」
○G-YARD vs W1NG
ビート:Hip Hop is Dead/Nas
G-YARD「全身白、前進しよう、成し遂げちゃうぜ前人未到」
W1ING「何がお前が前人未到?ならそろそろW1NGエンジン始動」
G-YARD「お前の首絞め上げる羽交い締め、こんな奴を破壊していく!」
G-YARDのワードセンスがかなり光った試合。
対するW1NGもフローやアンサーがうまく、とてもいい試合。
○イボころり vs LEON a.k.a獅子
イボころり「くそ野郎くそ野郎言いすぎて、Shitまみれの便所」
LEON「才能ないから墓に埋葬、するだけこれが暑いMy soul」
二回戦
黒さき海斗 vs Lick-G
延長
ビート:Wild For The Night/A$AP ROCKY
黒さき海斗「常時回すベロ、同時多発テロ」
Lick-G「同時多発テロ?俺ならばマイクロフォンは化学燃料」
黒さき海斗「支離滅裂、例えばもっとわかりやすい、尻けつです」
○Lick-G vs 黒さき海斗
ビート:Boom/Royce 5’9’’
Lick-G「ビートもラップも太巻きにしないと、見せつける嘘なしの才能」
黒さき海斗「たしかに底なしの才能、見せる港町から ride on」
Lick-G「Mr.ガーリー?青コーナお前入ってる水たまり」「なんだこいつが田舎町?掴んだチャンスなら逃がさない!俺のやり方苦笑い、だけどもお前の言葉響かない!」
黒さき海斗「Mr.ガーリー、水たまり、場所押されてること気づかない。俺の方がミスがない、ハンドパワー押せ押せMr.マリック」
正直どちらもスキルがあって、かなりいい試合。
二回戦で当たるのはもったいなかった。
Mr.ガーリーの話題でお互いアンサーし合う所は本当に好き。
ちゃんみな vs ○写楽
ちゃんみな「正直お前のラップ、私の記憶にはねえな。最初からいたか本当に?」
写楽「俺のラップが記憶にない?てかこいつファッションがひどくいたい」
ちゃんみな「私は絶対勝ってやる、JKトップワンになる」
写楽「どんまい関係ないReI©︎hIの涙、お前の居場所はステージの端だ」
最後の写楽のバースで勝負アリという感じ。
男女関係なくというスタンスに乗った上での完璧なアンサー。
Santa vs ○裂固
ビート:Fine Get Loose /Puff Daddy & The Family
Santa「一青窈すらイチコロ」
裂固「こんな単細胞、ラップにはない模範解答、言ってやる何回も」
裂固「横浜最強?言葉の内容全くないよう」「Santaくん調子に乗ってんじゃねぇ、口を慎め、俺に負けて裏で苦しめ」
裂固のワードセンスが狂気の沙汰すぎて怖い笑
Santaを圧倒して勝利。
ただSantaの韻の置き方や言葉選びは個人的に聞いていて気持ちがいい。
三回戦
○Lick-G vs 写楽
ビート:Scenario/A TribeCalled Quest
Lick-G「見ました?見ました?ライムで地盤沈下させてく俺のスキルだぜ」「お前は言葉詰めてるだけの満員電車、そんなんじゃあ、勝利の女神と愛人契約を結べない。西野カナみたいに震えない」
写楽「頭の脳が進化、したら投げるストレートかシンカー!」
まぁ、Lick-Gがうまいですよと。
本当に止められないぐらいにノリに乗ってますし、どんどんワードセンスも光ってます。
この当時のLick-Gの特徴は、見ました?見ました?のように同じワードを2回続けてそのあとに踏んでいく。
G-YARD vs ○裂固
ビート:Oh My God/A Tribe Called Quest
裂固「山積みの問題抱えてきた、奈落に落とすこのG-YARD、お前とはかわせない盃!」
G-YARD「転がるお前をここから消す、俺はマジであれ極みのゲス」
裂固「この翼、つまりはレッドブル、なくても塗り替えていく勢力図、全国区優勝をゲットする」
決勝
Lick-G vs ○裂固
ビート:一網打尽/韻踏合組合
Lick-G「ゲットする?この勢力図?韻しか踏めないような低脳クズ」
裂固「ウォンテッド、お前の叩く寝言、裂固はまるでオタズネモノ」
Lick-G「結局韻だけか?それじゃあ変わらねぇ審査結果」
裂固「お前はただ滑舌にあくせくしているただのワックMC、つまりはハズレクジ、裂固ははなるべくしてなる格別に」
Lick-G「お前のラップには助け舟はこねぇ、決めるライム連打の百裂拳」「こいつのラップはディスが足んねえよ、観衆のエゴが必要だってえの」
裂固「もうすでに保っているモチベーション、優勝候補にノミネート、Lick-Gバイバイごきげんよう」
この決勝は、大会の中でもかなりレベルの高い試合です。
このばちばち感がいいですよね〜。
今大会のLick-Gは個人的にとっても好き。
韻のセンスやフローも。
それでも、優勝した裂固。
そして2台目モンスターとして活躍。
出場者音源紹介
第9回高校生ラップ選手権に出場したMCの音源を紹介します。
Lick-G
圧倒的天才のLick-Gの音源はレベルが高すぎて言葉がでませんよ。
時代よりも先を行き過ぎてついていけないのが正直笑
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特徴的な声のせいもあってか、音源がかなりの人気!!
呼煙魔とのアルバム『DAZZLICIOUS』は激アツ!!
ぜひチェックしてみてください!
まとめ
第9回高校生RAP選手権を制したのは、初出場の“裂固”。
Lick-Gは結局、選手権を勝ち取ることができませんでしたね。。。
非常に残念ですが、多くのベストバウトを生み出してくれたのでよし!!